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GameFiってなに?ELF Mastersプロジェクトオーナー木次さんに聞きました

bitFlyer Blog

 本日2022年9月1日、bitFlyerとHashPaletteはIEOに向けた基本合意契約締結を発表いたしました。
HashPaletteは日本発の「Play to Earn」型ゲーム「ELF Masters」でGamefiの世界を実現していくとのこと✨
ELF Mastersプロジェクトオーナー木次さんにそもそもGameFiってなに?というところから色々ききました。

GameFiって何ですか?


bF金光(以下”bF”):最近よく聞く「GameFi(ゲーミファイ)」ですが、ひとことで言うとどういうことでしょうか?

木次さん:ひとことでいうのは難しいですが、「ゲーム×ファイナンス」ということでしょうか。
ゲームの中のデジタルアイテムがゲームの中に閉じずに、現実世界の「もの」やサービスと同じように取引できる仕組みです。
たとえば、ドラゴンクエストで薬草をとったり武器を獲得してもゲーム外の他の人に売ったりできないですし、ゲーム会社がサービスを終了させてしまうと、せっかく育てたキャラクター含めゲームにおけるデータ自体が全て消滅してしまいます。
これに対してGameFiでは、自分が獲得したアイテムやトークンはそれを必要とする誰かに渡したり、逆に自分が欲しいものは他の人から買ったり売ったりできて、ゲームの中で経済活動ができます。

bF:なるほど。でもそれってオンラインゲームで実現できてませんでしたっけ?NEXONのMapleStoryとかそういうコンセプトだったような?

木次さん:たしかにMapleStoryなどのオンラインゲームではユーザー間でアイテムを売買することが可能です。
ただ、売買して獲得できるのはゲーム内のコインなどであり、またそれをゲーム世界の外で換金したりはできません。基本的には、運営はユーザーの直接的な課金で収益を上げる必要があったからです。一部非合法的にアカウントの売買や所謂リアルマネートレードなどの動きは見られるものもありますが。。。また、必ずしもお金をかければ欲しいアイテムにありつけるわけでもない場合もありました。
一方で、GameFiの世界ではブロックチェーンの中でゲーム内アイテムとゲーム外の暗号資産との接続が実現でき、またユーザーが自らNFTを生み出し売買し、その手数料を運営が収益として得る流れがより仕組み化され、ユーザーが運営に縛られずに自由に経済活動ができるのが特徴です。

bF:「お金をかければ強くなれる」みたいな概念はオンラインゲームにはなかったということでしょうか?

木次さん:課金要素の強いオンラインゲーム自体は今でもあるとは思いますが、最近はAPEXなど基本無料でスキンなど見た目のアレンジに課金をさせるゲームが多いイメージですね。
課金した人が優遇される、というのはいわゆる「ソシャゲ」ですね。

bF:「ソシャゲ」と「GameFi」の違いもよくわかりません。

木次さん:「ソシャゲ」ではゲーム内の課金アイテムがその中でしか使えません。また、一般的には運営とそのゲームを楽しむ人たちの対立構造になっていて、ゲームを楽しむ人がいかにお金を入れたくなるか、その仕組みが研究されています。
GameFiにおいても、ユーザーから運営が収益を得る仕組みは同じですが、ユーザーがよりそのゲームの中のアクションなどを通じて、ユーザー同士がそれぞれ役割分担していってユーザー間で経済活動ができるという点が違います。
例えば、メタバースの中で自分でコンテンツやアイテムを作ったり、関わり方が多様化していくようなイメージです。

代表的なGameFiはAxieとSTEPN?

bF:グローバルで有名なGamefiはAxie Infinity※、STEPN※でしょうか。木次さんはこの辺の事例についてどう見ていらっしゃいますか?
※Axie Infinity:NFTアイテムの「モンスター」を買って戦わせるとトークンが稼げるゲーム。
※STEPN:NFTアイテムの「靴」を買って歩くとトークンが稼げるゲーム。

木次さん:一番目立っているGameFiのプロジェクトが去年だとAxieで、今年だとSTEPNというのはそうですね。
AxieについてはBreed機能という、ユーザーが自発的にNFTであるゲームキャラクターを増やせる仕組みと、スカラーシップというキャラクターを借りる仕組み、要はゲーム内のファイナンスの仕組みが新しかったです。
フィリピンだと、ゲーム内でゲーム内通貨を法定通貨に換金すると手数料がもったいないということで、Axieの通貨で普通の商店でも買い物できたりしていたようです。

Axie Infinity

STEPNは「歩いて稼ぐ」という分かりやすいコンセプトでユーザーのすそ野を拡げ、ブロックチェーンを使ったサービスの一般化に繋がったと考えています。

STEPN

bF:AxieもSTEPNもゲーム内トークンの価値は大幅に下がっていますがまだ楽しんでいる人がいますよね?どういうことなのでしょうか。

木次さん:ゲームをしている人の層は大分変わっているのではないかと考えています。稼ぐためにゲームしてる人たちにはもうあまり遊ばれていないのではないでしょうか。
また以前のような「バブル」が来るという期待値もないようには思います。
じゃあ誰が遊んでるかというと、もう経済合理性を超えて楽しんでいる人たちなんですよね。STEPNでも今でも皇居で皆で走る企画とかありますよね、人が5人くらい集まったら稼げなくても皆で楽しめればいいや、みたいな人たちが出てくるのかなと思っています。

日本初のPlay to Earn、「ELF Masters」について教えて!

bF:では、木次さんがプロジェクトオーナーのブロックチェーンゲーム、「ELF Masters」について教えてください。

ELF Masters

木次さん:ELF MastersはAxie Infinityをモチーフにしたゲームで、マスターと呼ばれる美少女キャラ3体、妖精のエルフ3体でダンジョンをクリアしてトークンを稼ぐRPGゲームで9月16日にリリースを予定しています。
基本的には敵と戦ったり他のプレイヤーと戦ったりして楽しむゲームで、人間のマスターと言われるキャラクターに職業などの違いがあり、NFT毎に攻撃力だったり体力などが異なります。 
ホワイトペーパーにも書いていますが、対戦ゲームで終わるわけではなくて将来的にはゲーム内のメタバースで、家を立てたりユーザー間でやりとりしたりもでき、最初は「NFTを買って対戦するゲーム」ですが、徐々に楽しみ方の幅をどんどん拡げていきたいと考えています。

bF:過去のAxie、STEPNで起こったトークン価格の暴落が起きないように、というのはどのように対策されていますか?

木次さん:Axie、STEPNの事例から意識してる点は2点あります。
1つはNFTの供給です。Axie、STEPNではNFTの供給が完全にユーザー依存でした。例えばSTPENではNFT2つと、お金を払えば新しいNFTが生み出せる仕組みでした。基本的にユーザー数はNFTの供給量に依存するので、運営側もゲーム設計のKPIとしてNFTの供給数を置いてしまう。NFTを増やすことに運営の意識が向いてしまうのです。
靴が増えると儲かるから靴が増える、それを聞いた人が靴を増やす、でもどこかで誰も靴を買わなくなってしまいます。そうすると靴を作るという選択肢がなくなり、トークンを売るしかなくなり、トークン価値が暴落します。そのため、NFTの供給を運営がコントロールできる状況を作り、中央銀行で言うところの金融緩和と引き締めを行うのが必要なのかなと思っています。

2つ目はトークンのユースケースです。これはAxieを見てSTEPNでは改善が図られていた点です。Axieはトークンの使い道が新しいNFTを生み出すことしかなかったのですが、STEPNではトークンをこまめに使う使途が用意されています。これはゲーム設計において参考になりますが、仕組みが複雑になりすぎると、トークンをいかに稼ぐかのゲーム、その手段がただ歩く、というバランスが歪んだ状態になってしまいます。消費の複雑性と本来のゲームの楽しみ方のバランスを考えた機能設計が必要です。

bF:ゲームの世界の中銀みたいな役割を果たされていくんですね。

木次さん:作り手としてはそこが面白いところです。中銀という視点ですと、金融の世界だと貨幣需要の3分類などがあると思うのですがそのような枠組みも意識しています。

貨幣需要の分類 出所:金融大学

bF:ELF Mastersはどういう人に遊んでほしいですか?私はゲームが超苦手なのですが私でも遊べるのかな?

木次さん:実は僕もゴリゴリのゲーマーというわけではないです。
弊社が提供するELF Mastersでは特にコミュニティを成長させたい、関わりたいと思っていただける方に遊んでほしいと思っています。これまでのゲーム、例えばファイナルファンタジーやドラゴンクエストでは完成品をユーザーが享受して消費する形でしたが、一方でELF MastersなどのGameFiはNFT、トークンなどゲームの基盤となる資産をユーザーが持っているため、ゲーム自体の成長を運営とコミュニティが一緒に育てられる側面が強いと考えています。それは、プラットフォームの成長が結果的にユーザーの経済的メリットに繋がるためでもあります。
そのため、9月にゲームを公開しますが、ユーザーの皆様とこれから一緒にIPやゲーム自体を盛り上げていけたら非常に嬉しいです。例えば、今でもTwitter上に自作エルフのキャラクターを作成いただいたり、ゲームプレイの紹介コンテンツを製作頂いたり、マーケティングしていただいたり、様々な形でコミュニティに関わることができると思います。STEPNでSTEPN友だちが作れたように「エルマス初期メンバー」が強いコミュニティになってほしいです。

bF:なるほど、コミュニティ形成みたいな感じなんですね。

木次さん:個人的には、GameFiはSNSの次の世界だと思っています。

GameFiの未来とは?

bF:木次さんが考えるGameFiの未来を教えてください。市場規模含め、今後どう発展していくのでしょうか。

木次さん:ゲームの楽しみ方、ビジネスモデル、ユーザーの関わり方は今と結構変化するのではないかと思います。

bF:ふむふむ。まずゲームの楽しみ方はどう変わりますか?

木次さん:ゲーム自体は楽しいけどどうしてもいつか飽きが来ますよね。ポケモンなどどんなに面白いゲームでも1年以上同じゲームをやり続けられる人はごく少数です。
なので、ゲーム自体の面白さを深めるというよりはよりIPを活用させたゲームが出てくるんだろうなと思っています。
パターンは2つあって1つはUSJモデル。ひとつのプラットフォームにいろんなIPがそろう、所謂スマブラみたいなもの。
もう一つはディズニーモデル。ディズニーというIPの中でいろんなゲームの楽しみ方があるよというもの。
例えばマリオだと、スーパーマリオは飽きたけど、他のマリオパーティなどの派生ゲームが楽しめるようなイメージです。

bF:ビジネスモデルはどう変わりますか?

木次さん:ビジネスモデルは今は運営側がユーザー側にNFTを買ってもらう必要がありユーザー側にプロジェクト収益を依存していますが、今新しい動きとして企業がゲーム内に資金を入れる、というものがあります。
例えばAstarNetworkブロックチェーン上のAstarFarm※というゲームがあるのですが、これはカルビーがゲーム内にお金を入れています。外部の資金を入れてユーザーに渡していくという形で事業者側の参入が促進されるのではないかと考えています。
※AstarFarm:AstarFarmにASTRトークンを一定期間ロックすると、農場に植えるための種がもらえ、これをロック期間いっぱいまで育てていくと、作物を収穫することができ、ゲーム内でこの作物を引き取ってもらうとASTRを入手することができるゲーム。作物の育成中、害虫に食べられてしまう場合がある。カルビーとはAstarFarm上でバーチャルなじゃがいもを収穫したユーザーに抽選で、カルビーのリアルなじゃがいもの商品が届くキャンペーンなどを実施

AstarFarm

bF:ユーザーの関り方はどう変わりますか?

木次さん:今はGameFiは稼ぎたいから参加している人が多いと思いますが、将来は3タイプのユーザーがブレンドされていくと思います。
①ゲームが好きで遊ぶ人
②稼ぐのが目的の人
③ゲームプラットフォームを支える人
この3タイプがバランス良く存在することが安定化に繋がると思っています。
そうすると最終的には、運営側の仕事はサーバー提供を行うだけとなり、あとはコミュニティが自律的にゲームの世界を発展させていくイメージです。

bF:自律的に発展?新キャラクターなどもユーザーが作っていくのですか?

木次さん:ガバナンストークンなどの仕組みを構築すれば、そのときどきで需要のあるアイデアが提案され、いくつかの案の中からトークン保有者の投票で採用されるなどの形になっていくのではと思います。

bF:市場規模についてはどう見ていらっしゃいますか?

木次さん:Axieの最盛期で任天堂の約2分の1、スクエニの時価総額よりも大きい価値がガバナンストークンについていました。
今は市場全体に盛り下がりが見られますが、GameFiのプロジェクト自体は今後も多く出てくるはずなので、GameFi自体の資金流入は今後も加速していくのではないかなと思っています。

出所:Messari、2021年10月1日時点

bF:とても将来性のある分野で楽しみですね。今日はありがとうございました!

木次大樹:ELF Mastersのプロジェクトオーナー。2019年に監査法人系のコンサルティング部門に新卒で入社し、主にファイナンス・会計領域のPJに従事。2020年にAxie InfinityやDeFi領域を契機にWeb3領域に関心を持ち、2022年1月よりHashPortに参画。2022年4月よりHashPalette事業開発部長に就任し、ブロックチェーンゲーム案件のトークン設計や企画業務などに従事。


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