仮想通貨チャートの基本的な見方と使い方
ビットコインなどの仮想通貨の取引を行う上で、欠かせないのがチャートです。チャートとは、1 時間、1 日、1 週間といった期間での仮想通貨の値動きの推移をグラフ化してわかりやすくしたものです。
ただ単に、仮想通貨の価格を見ているだけでは、高いか、安いかを判断することはできません。チャートの見方を理解することで、仮想通貨を売買するタイミングを見つけることができます。
今回は、仮想通貨を買うタイミングや売るタイミングを見つけるために必要な仮想通貨チャートの基本的な見方や注意点などを紹介します。
仮想通貨チャートの基本となるローソク足
ローソク足とは、仮想通貨や株価など金融商品の価格変動をグラフで表す方法のひとつです。形がローソクに似ていることからこのように呼ばれています。
それぞれのローソク足は四角の実体部分とその上下に細く伸びるヒゲ線から成り立ちます。これらの部分は単独で「足」と呼ばれることもあり、1 日単位であれば日足、1 週間単位であれば週足、1 ヶ月単位であれば月足と呼ばれます。
ローソク足には四本値と呼ばれる、始値、高値、安値、終値の四つの値が示されています。これらの中で始値と終値は実体の部分で表現されます。 1 日、1 週間、1 ヶ月などの期間内で、最初に売買が成立した価格が始値、最後に売買が成立した価格が終値です。
実体から細く伸びるヒゲ線で表現されるのは、高値と安値です。高値は最も値段が高かった売買価格を表し、安値は最も値段が低かった売買価格を表します。実体から上部に突き出した線は上ヒゲと呼ばれ高値を示します。一方、実体から下部に突き出した線は下ヒゲと呼ばれ安値を示します。
また、ローソク足には「陽線」と「陰線」があり、ローソク足 1 本ごとに色分けされています。始値より終値の方が高い状態は「陽線」と呼ばれ、逆に終値より始値の方が高い状態は「陰線」と呼ばれます。
代表的なテクニカル分析となる単純移動平均線
仮想通貨や株価などの価格の動きの方向や強さを見るテクニカル分析の一つとなるのが、単純移動平均線です。
単純移動平均線(SME)とは、過去の一定期間における相場の平均価格を計算し、その推移を線でつないでチャート上で表示したものです。一般的に、移動平均線と呼ばれると単純移動平均線のことを指します。
例えば 5 日移動平均線の場合、過去 5 日間の終値の平均値をその日ごとに計算し、日々の平均価格を 1 本の線グラフでつないだものが、5 日移動平均線となります。平均価格が使用されることから、日々の大きな価格変動に惑わされずに相場やトレンドの方向性を理解することができます。
基本的には、移動平均線が上向きの場合は相場が上昇トレンドにあることを示し、下向きの場合は相場が下降トレンドにあることを示します。また、価格が移動平均線の上側にあれば強い相場、下側にあれば弱い相場と解釈できます。
移動平均線には、単純移動平均線以外にも指数平滑移動平均線(EMA)や加重移動平均線(WMA)があり、この 2 つは直近の価格に比重を置いているため、売買シグナルが早く出やすいという特徴があります。
ゴールデンクロスとデッドクロス
移動平均線は、異なる期間の複数の移動平均線を表示させて、それらの相関関係をみることで、今後のトレンドを予測する手法もよく利用されます。売買シグナルとして特に有名なものに、ゴールデンクロスとデッドクロスがあります。
ゴールデンクロスとは、短期移動平均線が長期移動平均線を下から上へ突き抜けることを言い、相場のトレンドが反転し上昇が期待できる買いシグナルとされます。一方で、短期移動平均線が長期移動平均線を上から下へ突き抜けた場合はデッドクロスと言い、売りシグナルとされています。
ゴールデンクロスやデッドクロスは、これからの相場の方向性を知る手がかりになるものだと考えられていますが、あくまでも過去の価格推移からトレンド分析を行うものであり、絶対的なものではないという点に注意する必要があります。
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